お仏壇には一段と格調高い優雅さをそえるのが、四季の絵柄の蒔絵(まきえ)です。うるしで文様(もんよう)を描き、それが乾かないうちに金、銀、錫(すず)などの金属粉や色粉を蒔(ま)きつけたものです。蒔いて絵をつくるところから「蒔絵」と名付けられました。
ご本尊を安置し、その上側になる部分は天になり、下側は地上をあらわします。ですから、天には天にふさわしい図柄、地上には地上にふさわしい図柄が描かれています。
引戸は、もちろん地上の位置になります。ですから、地上の平和のシンボルともいうべき花々を描き、さらに下の位置になる引き出しには水鳥を描きます。これは極楽の池の水鳥樹林をあらわします。ふつう、日本の豊かな季節を感じさせる花や木である桔梗(ききょう)、梅、牡丹(ぼたん)、松、楓(もみじ)、蓮(はす)、菖蒲(あやめ)、菊などを図案化します。
純金箔のお仏壇の内部にあって、漆黒の上に描かれた蒔絵は、お仏壇の品位を一段と高めます。 |