◎家でのお仏壇のご安置場所
お仏壇の向きについて考える必要があります。普通、東向きか南向きがよいとされています。東向きは、お仏壇が西を背にするわけですが、礼拝のとき、我々が西方浄土の方角を向くことになるわけです。または、南向きにして北向きをさけるようにします。このことから、お仏壇のご安置場所を考えられたらよいでしょう。しかし、今日の部屋の状況からいって適当な場所がない場合にはお仏壇を置かれている場所は、家の中心なのですから、生活に密着した場所にお仏壇をご安置されるのがよいでしょう。お仏壇の高さと仏間の鴨居の高さの理想的な姿は、お仏壇の天井の2~5センチが、鴨居の中へ隠れるぐらいです。このほうが奥深い感じがします。
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◎お仏壇をご安置するときの方法
別に決まりといったものはありませんが、直接ご安置するのはもったいないという考えから、できれば床かまちをつけて、その上に根づくようにご安置します。仏様が宙に浮かないように、どっしりと落ちついた形に整えるのです。お仏壇をこのようにご安置すれば、家が定まり風格がでてきます。
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◎仏間を作るとき注意すること
まず、ご安置するお仏壇の大きさを決めてから、仏間を考えてください。新築のとき、仏間をつくってから気に入ったお仏壇を購入したら、仏間にサイズが合わないので仏間を改造したり、お仏壇の下を切って合わせたという例が数多くあります。次に注意することは、仏間の床です。お仏壇はかなりの重量がありますから、床は頑丈なものでなければなりません。また、床を水平に保つこともたいせつなことです。長年使用しているうちに、扉の開閉ができなくなることがあります。これは、仏間の床を水平に保っていないことが、原因のほとんどです。
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◎ふすまの作り方の工夫や柄や色
ふすまをつくるとき、お仏壇のご安置場所とお仏壇の間に余裕があれば、通称「押し込みふすま」と呼ばれているものを考えるとよいでしょう。このふすまの特長は、ふすまの戸が、お仏壇のご安置場所の両脇にすっぽり納まってしまう点です。お仏壇のお扉を開けた時、左右のふすまが見えませんのですっきりとした感じになります。ふすまの柄は、一般に無地が多く使われます。お仏壇をご安置する場所の色は、お仏壇と同系色でうすい色彩のものでつくることが、お仏壇自体にも重みが加わり、落ち着きも出ます。
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◎お仏壇の購入時期
ある人が亡くなったときにお仏壇を求めるのは、その必要性を強く感じ、多くの方は、自分もお仏壇を購入して亡き血縁や先祖をまつり、朝夕、あいさつのできる生活をおもいつきます。が、それでは、ということになると、今年にしようか、来年にしようかと、いまひとつ踏んぎりがつかないものです。しかし、お仏壇の購入は、思い立った吉日です。お仏壇を購入する差し迫った必要のなにもないときこそ、お仏壇を安置して、毎日平穏無事に生きていることを感謝し、朝夕、合掌礼拝して心の平安と幸福を求めることが大事なのです。
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